【お知らせ】3月18日復興祈念イベント、ギターと口笛のコンサート開催!
東日本大震災から七年目の春を迎えようとしています。たいせつな記憶がすこしずつ薄れていこうとするなか、わたしたちの会では、今年も大震災の犠牲となった方たちを追悼し、福島の真の復興を祈念するコンサートを開くことにいたしました。この催しは、2013年の「宮澤賢治と<再生>の物語」以来毎年行われ、昨年の「虹の木のかなたへ〜新しいふくしまのために〜」につづき、今年で五回目になります。
今回は、「天壌のハーモニー:風の記憶、鳥のおもかげ」と題し、昨年同様、世界的口笛奏者の柴田晶子さん、ギタリストの渡辺隆さん、そして「ギタリスタスあだたら」の皆さんをお呼びしました。『風の谷のナウシカ』をはじめ、他ではきくことのできないギターと口笛のコラボを、このコンサートのために特別に用意していただきましたので、どうか楽しみにしていただければと思います。
「天壌(てんじょう)」という詞は、あまり見かけない言葉ですが、「壌(じょう)」は「土壌」の「壌」で、<大地>のことを意味する文字です。なので、「天壌」は「天と地」を言い換えたものですが、「壌」にはまた、<耕作に適した柔らかい土>という意味もあります。「天壌」という言葉には、すべてを生みだす根源的なものへの思いや、それを守っていくことの大切さをあらためて感じる場にしたいという願いをこめています。
一方、「鳥」には、古代から「亡くなった人」の姿や面影が重ねられてきました。また昔は「鳥占い」というものがあったように、鳥は「未来」や「予兆」を象徴するものでもありました。そして「風」は、「天籟(てんらい)」という言葉もあるように、天からのメッセージであり、また、いまはそこにいない人たちの声や頼りを伝えてくれるものだと言われています。「時」をつなぎ、見えない人やもの同士をつなぐ二つのシンボル、それが「風」と「鳥」だと思います。私たちはそこに、3.11とその後のご苦労で亡くなられた方たちへの哀悼の意をこめ、そして今もなお困難な生活がつづいている被災者の方たちや県民のかたたちへの、励ましの気持ちを託しました。
わたしたちの会は、震災直後から県内でボランティア活動を続けてきた鈴木康代を中心に五年前に結成されました。チャリティ・コンサートや仮設住宅訪問、被災地見学ツアー、ミニ・マガジン『エディットふくしま』や『Fukushimaプルミエ』の刊行などを通し、福島の「今」を県の内外に伝えつつ、福島で暮らす皆さんに寄り添い、応援する活動を行っております。今回も、打ちとけた、アット・ホームな会にしたいと思っておりますので、どうかお気軽にお越しいただければ幸いです。
みなさまのご来場を、心よりお待ち申し上げております。
代表 田母神顯二郎