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5/10大熊町仮設住宅チャリティ・コンサートを開催して

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震災から4年2か月が過ぎる5月10日(日)会津若松市にある大熊町仮設住宅へチャリティ・コンサートで伺いました。
仮設住宅には、棟ごとに緊急を知らせる非常灯があります。一人暮らしの方も多く、体調の異変などがあった場合、仮設住宅内にあるボタンを押すとこの非常灯と音で知らせてくれます。この日のお昼、警察官がちょうど仮設住宅を訪問していて「こうして日々巡回してるんだわい」と、気軽に話しかけくださいました。孤立化が進む仮設住宅。切実な問いがあります。
当日は、大熊町へ一時帰宅で戻っている方もいました。会津若松から大熊町は、高速道路を使っても片道2時間以上はかかります。海の近い浜通りから、雪深い会津へ避難した方々は、気候に慣れるだけでも大変なことだったと思いますが、
「会津の生活にも慣れてきました」と話される方もいました。

5/10は、母の日。コンサートの曲には、「コスモス」と「ふるさと」もあり、共に歌い、共に泣き、異郷の地となってしまった大熊の故郷を思い出す時間となりました。
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ある方が、「ふるさとは、涙が出てだめなんです。私の家は、双葉翔陽高校の近くなんです。あの先の角で」と語り掛けて下さり、お互い点在する記憶を繋ぎ合わせ、大熊町の風景をアタマの中で描き出そうとしました。

震災から4年が過ぎ、どのように避難してきたかを自らの言葉で語ろうとする方もいました。震災直後は、壮絶な現実を語る言葉を持たなかった私たちは、喪失した言葉を探し始め、手探りながらも自らの体験を語り、他者と共有しようとしていると感じました。
記憶は想起されるのを待っていて、そのきっかけを私たち福島県民は探しているのかもしれません。

震災後、住み慣れ、隣近所も良く知る仲になったこの仮設住宅も、近い先になくなり、みなさんは、復興住宅や借り上げ住宅へ引っ越しを余儀なくされます。
福島の復興は、数値化され語られていますが、そこには反映されない小さき声が多数あります。
その「ふくしまの声」を聞き、「ふくしまを知ろうとすること」が、今、必要とされているのだろうと思います。


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帰宅困難区域の地域は、今もバリケードで区切られています。

   <2015.4.12撮影  夜ノ森の桜>

【ご案内】5月10日(日)大熊町 松長団地仮設住宅訪問(会津若松市)

昨年、大熊町の仮設住宅へ訪問した時のこと。
90歳を少し過ぎた方が、「私は、苦労するために生まれてきたもんだ」と話しかけてくれた。早くに夫を亡くし、女で一つで農業で生計を立て、子供6人を育ててきた。その間、戦争も経験した。しかし、今回の東日本大震災と原発事故は、これ以上の苦労だ、と語ってくれた。今もなお避難生活を送る方々は、私たちが想像しえない経験をしてきたのだと思う。また、お会いしたい、そう考えながら、仮設住宅から帰ってきた。その日のことを今も鮮明に思い出します。

今回、大熊町の方々が暮らす「松長団地仮設住宅の集会所」にて、5月10日(日)に音楽演奏会と茶話会を昨年に引き続き開催することになりました。仮設住宅にお住まいの方だけでなく、地域の方々もいらしていただけますので、当日は、多くの方にいらしていただければ嬉しく思います。

この日は、昨年も松長近隣公園仮設住宅で演奏されたアンヌ・エリザベット・アルペルンさんが出演されます。ぜひ、今年も訪問したいとフランスから再来日されます。清らかな天上に届く声とギターの音色に耳を傾けてください。
また、会津若松市出身で、今は、復興支援コンサートにも出演しているバイオリニストの山本智美さん、郡山市在中で演奏活動を積極的にされているピアニストの今川瑠美さんも、クラシックから美空ひばりの名曲まで演奏されます。
お二人は、いつも心に響く演奏を届けてくれます。ぜひ、楽しみにしてください。

当日は、お菓子やお茶と共にゆったりとリラックス出来る時間にしたいと思います。



   ~ 音楽と茶話会の憩いのひととき ~
     ギター・バイオリン・ピアノ

  日時  平成27年5月10日(日)
       午後1時 ~ 午後3時

  場所  松長近隣公園応急仮設住宅第一集会所
       会津若松市一箕町松長1丁目

  出演  ギター&声楽家 アンヌ・エリザベット・アルペルン     
       バイオリニスト  山本智美
       ピアニスト     今川瑠美




仮設訪問バイオリンピアノチラシ(2015510)

【ご報告】3/8仮設住宅にてチャリティコンサート

まもなく東日本大震災から4年になる3月8日(日)、郡山市にある富岡町の仮設住宅内にあるおだがいさまセンターにて、「バイオリン&ピアノ音楽チャリティーコンサート」を開催しました。こちらには、富岡町、川内村、双葉町の住宅があります。

会場には、仮設住宅に住む方だけでなく、借り上げ住宅、郡山市内の方々が、来場されました。中には、震災の語り部をしてる方もいて、自分たちが原発事故に避難してきた過程、今の仮設住まいの現状をなかったことにならないで欲しい、という気持ちを話してくださいました。

この日は、東日本大震災の鎮魂の祈りを込めて、キャンドルを設えました。
この灯は、演奏曲により、色合いが変わり、普段蓋をしていた私たちの思いに光をあててくれました。
ろうそく3

会場には、名古屋・東京から、郡山から、美味しいお菓子が並びました。ご厚意ありがとうございました。

◆ 13:30 開演

 代表・田母神顯二郎から、富岡を訪れたこと、この活動についてとふくしまへの思いが語られます。
代表挨拶

演奏のスタートです。
みなさんに馴染みのあるNHK朝の連続ドラマの曲「ひまわり」、東日本大震災の追悼では「アヴェマリア」、いわき市薄磯地区に立つ塩屋埼灯台を舞台にした美空ひばりの「みだれ髪」などを演奏くださいました。
バイオリン 山本智美さん、 ピアノ 今川瑠美さん  歌 宇佐見京子さん
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声楽家宇佐見さんは、現在埼玉県に住んでいますが、富岡町に嫁いで子育てをし、震災当日まで住んでいました。
「福島のために、私も歌いたい」と今回出演されました。現在は、おだがいさまセンターで月2回歌の教室をされています。

笑顔3
会場では、歌いながら、涙する姿もありました。言葉に出来なかったこれまでの思いが会場に共鳴していきます。
温かく、心打ち解けられる場となっていきました。

バイオリン
震災後、福島のために仮設住宅や福祉施設で演奏活動をしている山本智美さん。県外でも復興コンサートに出演しています。ピアノ今川さんは、郡山市在中。ピアノ講師をしながら、演奏活動を続けています。息の合った音楽に、会場では、手拍子もおきていました。

笑顔2
津波で流され、自宅がない方、帰宅困難区域で自宅に帰れない方々、演奏と共に歌いながら、ふるさとを思い出していました。自宅が津波で流され、何もなくなったと話す方は、今、ご自身で震災を語ることをされています。何かを手渡していきたい、その思いが伝わりました。

odagai集合写真

最後には、写真を撮ろうとなり、みんなで記念撮影です。
私たちがうかがうことを心待ちにしてくださった方もいて、「これを伝えたかった」と話しかけてくださいました。
みなさま、ありがとうございました。

東日本大震災から4年が経ちますが、これからも福島を考えていきます。

                                         レポート:鈴木康代

【ご案内】3/8(日)おだがいさまセンターにて音楽演奏会&茶話会を開催します!

東日本大震災からもうすぐ4年になろうとしています。
福島県には、今もまだ仮設住宅や借り上げ住宅という厳しい状況の下で暮らすたくさんの方がいます。少しでも日常から離れ、ゆっくりとほっと一息つけるひと時となるよう音楽演奏会と茶話会を開催します。

3月8日(日)、福島県郡山市富田町にある富岡町の若宮前仮設住宅内 おだがいさまセンターにて、「バイオリン&ピアノ音楽コンサート ~茶話会と憩いのひと時~」を開催します。
今回のゲストは、バイオリニスト山本智美さん、ピアニスト今川瑠美さん。お二人とも福島県出身です。バイオリニスト山本さんは、県外で復興支援コンサートにも出演し、演奏活動を精力的に行っています。ピアニスト今川さんは郡山市在中で、ピアノ講師や合唱の伴奏など、演奏活動、コンサートを行っています。
クラシックから演歌まで、演奏曲も多様で、幅広い年代の方々に広く楽しむ演奏が魅力です。

当日は、仮設住宅にお住いの方、仮設住宅以外にお住まいの方もいらしていただけます。
飲み物とお菓子も用意しておりますので、ゆっくりとした午後のひと時をお過ごしくださいませ。

みなさまと当日お会いできますこと、楽しみにしています。

■開催案内
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○ 日時   2015年3月8日(日) 午後1時30分 ~ 午後3時

○ 会場   おだがいさまセンター(若宮前仮設住宅内)
         福島県郡山市富田町字若宮前32

  当日は、お菓子と飲み物も用意しております。

 ○ 問い合わせ  TEL :090-8782-2774 (ふくしま再生プロジェクト 鈴木)
             MAIL:skyasu39@yahoo.co.jp
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 仮設訪問バイオリンピアノチラシ(201538)青空


【開催報告】11/23「ふくしま、ひとしずくの物語」福島公演

11月23日(日)、郡山も気持ちいい青空に恵まれたこの日、郡山駅前ビックアイ、市民交流プラザにて「ふくしま、ひとしずくの物語」福島公演を開催しました。

郡山駅前にあるビックアイは、地上24階、福島県内で最も高いビルです。23階には、最も地上から高いところにあるプラネタリウムがあり、ギネスに認定されています。このビルは、福島の先人による安積開拓のフロンティアスピリットを受け継いで建設されました。


開催にあたり、郡山市と郡山市教育委員会から後援をいただき、郡山市立美術館、市立図書館、文学の森や仮設住宅などにもチラシを案内。地元の福島民報社、福島民友社でも開催案内が掲載され、郡山市のFMココラジでは、ご厚意により、イベント案内で出演いたしました。FMラジオでは、タイトルにもなった「ふくしま、ひとしずくの物語」から「一滴が岩をも穿つ」という言葉の通り、何かが変わるその「ひとしずく」になれるようにと話し、東京公演でいただいた「ふくしまのみなさんへの励ましのメッセージ」を紹介いたしました。
みなさまのご厚意に感謝申し上げます。

開催前から、「ぜひ行きたい」「席空いてますか?」と問合せをいただきました。
その電話口から聞こえる福島の言葉は、とてもあたたかく、楽しみにしている様子が伝わっていました。

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開催当日、参加者が、普段から離れてゆっくり出来る空間にしたい、という運営スタッフの思いから会場を設え、レイアウトをしていきます。この日の花は、「再生へ祈りを込めて」という願いから、「鎮魂と再生」をテーマに地元花屋さんに見立てていただきました。

本1
東京公演でご協力いただいた松岡正剛著書『3.11を読む』などの本やイシス編集学校の冊子も並びます。
福島のみなさんも朝からお手伝いいただき、少しでもゆったりとした時間を過ごしていただこうとお茶やお菓子も用意しました。各地の御土産のお菓子も並びました。


◆ 13:30 開場

「楽しみにしていました」と、チラシを持って開場前からたくさんの方がいらしていただきました。
受付では、当初、用意していたプログラムが足りなくなるほどでした。
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当日は、6歳から102歳の方まで、福島市、郡山市、二本松市など福島県内各地から参加されました。大熊町、双葉町、富岡町、浪江町から現在も避難生活を続けている方いらっしゃいました。

◆ 14:00 開演

<代表・田母神顯二郎 挨拶>
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 「ふくしまに恩返しがしたい」。何度も福島へ通い続け、仮設住宅訪問などを通して、福島の人の温かさを感じ、さらに福島のことを考えていかなければならない、という思いが語られました。

続いて、当会の仮設訪問やチャリティコンサート活動などの映像も紹介しました。すると、「あの仮設住宅に住んでいます」「私のところにも来てくださいましたね」と声かけいただき、ここで再会することも出来ました。

<第一部 音楽コンサート ~ふくしまへ響く音楽~ >

バイオリニスト山本智美さん、口笛奏者・柴田晶子さん、ピアニスト松田光弘さんによるコンサートです。 
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福島県出身で埼玉在中の山本さん、縁があって郡山市に3年前から住んでいる柴田さん、埼玉からいらした松田さん。県外でも活躍されていますが、福島県内の仮設住宅でも演奏訪問活動をされています。
どの曲も情感に溢れ、普段我慢していたことを解き放ってくれる、そんな力がありました。
「はなみずき」の演奏が始まると、今は、原発事故の影響で立ち入ることが出来なくなった双葉町の自宅にあった“はなみずき”を思い出し、いろんな感情が込み上がってきて涙する方もいらっしゃいました。
「聴くことができて良かった」と話してました。

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口笛国際コンクールで2度優勝している口笛奏者・柴田晶子さんの口笛の音色は、時間や物理的距離を越えて私たちの心の奥深くに響き渡ります。
幼い頃の記憶が蘇ったり、遠く離れた故郷の風景が浮かんだり、記憶を手繰り寄せることが出来る音色です。
ピアニスト松田さんとも息が合った演奏で、「見上げてごらん夜の星を」でしっとり演奏したり、「A列車で行こう」でテンポよく演奏されました。会場では、思わずほろりと泣いたり、笑顔になったり、元気をいただける演奏でした。

笑顔
参加された方の表情も、いきいきと輝いていました。


<第二部 ~ふくしまのほんとうの空~>

<ふくしまへのメッセージ紹介 「智恵子抄」の朗読>
朗読2
代表・田母神から「智恵子抄」の「ほんとうの空」とは、誰にとってもかけがえのない心の故郷につながると思う。東京公演では、「ふくしまのことは決して他人事ではないんだ、かけがえのない故郷を何かしなくてはならない、という思いが共有された」ことも伝えられました。また、安達太良山に夕日が沈む美しい様子から、山上他界という先達の面影を感じる地でもあることが語られました。
「智恵子抄」の朗読は、「阿多多羅山あたたらやまの山の上に毎日出てゐる青い空が智恵子のほんとの空だといふ。」で有名な「あどけない話」から始まりました。この「ほんとうの空」は、何なのか、どうしたらもう一度「ほんとうの空」を見えるのか、私たちは考えていきたいと思います。
続いて、智恵子が実家で静養していた時に、訪れた光太郎と散策していた時に作られた「樹下の二人」です。そして、最後は、智恵子を亡くした後に作られ「人を信じることは人を救う」から始まる「あの頃」です。

メッセージ紹介と朗読は、当会メンバーで司会の森井一徳、米山拓矢からお届けしました。柔らかく優しい語り口に参加された方も熱心に耳に傾けてくださいました。

当日参加された方には、「ふくしまへおくる言葉」をお渡しし、「福島のことを考えてくれている人がいる」「忘れ去られていない」という声もいただきました。

<音楽コンサート~再生へ祈りを込めて~>

柴田さん会場
ピアニスト松田さんが会場のリクエストに応えます。会場からは「イマジン」「愛燦燦」「小さな恋のメロディ」など次々と声が上がり、松田さんは、即興ピアノで、会場の人々の願いと祈りをピアノの音色に奏でて演奏されました。その音は、繊細な感情を掬い上げる響きでした。

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そして、バイオリン山本さん、口笛柴田さん、ピアノ柴田さんで、東日本大震災の後、故郷や家族を失った方々、大切な土地を失った方々、避難生活や制限された生活が続く中で、福島、東北のみなさんの励ましになった「花は咲く」も演奏されました。手を合わせて聴く方、両手で目頭を押さえる方もいらして、優しい切なさに満ち溢れ、思いが交差する空間になっていきました。

参加者の様子1
お一人お一人が、いろんな思いを持って音楽を聴いてくださいました。

演奏終了時には、なりやまない拍手が会場に響き渡りました。
最後に、代表・田母神とメンバーでお見送りをしていると、「とても感動しました。」「思いがけなく素晴らしい会に参加できました」「次もぜひ期待しています」と言葉をいただきました。

こうして、福島の皆さんと一時を共有できたことは、私たちにとっても心あたたまる時間であり、「ほんとうの空」をとは何か、感じられた時間でもありました。

参加いただいた方からメッセ―ジもいただきました。

・来年も願う。来福。

                 会津若松市 男性 (避難前 大熊町)

・大変感動しました。本当にありがとうございました。

                               郡山市 男性

・何もかも大満足です。本当です。
 皆様の笑顔がとても良かったです。
 充実した内容でありがとうございました。 
 又、お願いいたします。

                               郡山市 女性

・以前聞いた柴田さんの口笛が聞けるということで参加させていただきました。
 期待通りとても素晴らしいコンサートで心があたたかくなりました。
 企画された皆様ありがとうございました。
 次の機会も楽しみにしています。
                               郡山市 女性

・郡山に住むようになって4か月。実は、私も原発事故により、双葉町から避難をし、
 生まれ故郷の山形、鶴岡市に3年半お世話になり、終の住居をここの地に決め、
 引っ越してきました。
 音楽も好きだし、詩も大好きで、本当に来てよかったと思いました。
 双葉の家に植えた“はなみずき”も誰も見る人がいなく。
 演奏を聴いて、悲しいやら、悔しいやら、ジーンとしてしまいました。
 松岡正剛さんのことはテレビで拝見して魅力的な方だと思ってましたが、ここで又、
 知ることが出来てうれしかったです。
 久しぶりに、至福の時間を頂きありがとうございました。
 これからも益々のご活躍を祈っております。

                        現在 郡山市 女性 (避難前 双葉町)

・3.11 東日本大震災と福島原発事故で被災し3年9カ月、富岡町夜の森の期間困難区域
 から郡山市内の仮設住宅に住んでいます。
 震災復興は名ばかりで何一つ進んでいない現状です。2020年東京オリンピック招致決定
 で人・物・金がすべて中央に吸い上げられ、災害公営住宅建設も大幅に遅れています。
 美しい、いわき七浜もまだ目で見ることは出来ないし、夜の森公園の桜も悲しんでいます。
 しかし、一歩一歩、人々は明日を信じ確実に前進もしています。
 今日の素晴らしい演奏会はもちろんですが、多くの皆様に支えられて生きている日々を大切
 にして前を見て歩いて行こうと思っています。
 
                    現在 郡山市 男性  (避難前 富岡町字夜の森)

この他、たくさんの言葉をいただきました。

当日は、福島民報、福島民友の取材もありました。
福島民報は翌日の全県版に掲載されました。ありがとうございました。
<福島民報のWebの記事はこちらです>

福島のみなさんの表情を拝見し、声を聴いて、今、福島が抱えていることは、とても大きく、先が見えないことかもしれないと思いましたが、これからも福島に向き合い続けていきたいと切に思いました。

ご協力、ご支援いただきましたみなさま、ご参加いただいたみなさま、
本当にありがとうございました。

心より感謝申し上げます。



レポート 鈴木康代

【開催挨拶】11/23(日)郡山開催のご案内

郡山公演が来週末に近づいてきました。
みなさま、口笛の音色に耳を澄ませながら、癒しのひとときをお過ごしくださいませ。

<概要>
日 時: 11月23日(日) 開場 13時30分  開演 14時  (17時終演予定)
場 所: 市民交流プラザ 大会議室
       ビックアイ7階(郡山駅前)  郡山市駅前二丁目11-1
演 目: 口笛、バイオリン、ピアノの演奏、朗読
       東京から福島へのメッセージ紹介
       ふくしまをめぐる話など


○「ふくしま、ひとしずくの物語」開催につきまして、代表田母神からのご挨拶をこちらでご紹介いたします。


                  「ふくしま、ひとしずくの物語」の開催ご案内


 東日本大震災から3年半あまりが経ちました。今なおご苦労が続いている福島のみなさまに、心よりお見舞いを申し上げます。
 昨年私たちは、思いを共にする仲間と「ふくしま再生プロジェクトの会」を立ち上げ、東京と福島で「宮澤賢治と<再生>の物語」と題するイベントを開催いたしました(11月、12月)。今年もまた、東京・豪徳寺(10月19日)での公演に引き続き、「ふくしま、ひとしずくの物語」を郡山で開催できることを心から嬉しく思っております。
 この間、私たちは被災地訪問や仮設住宅でのチャリティコンサートを続け、福島の多くの方々と出会い、お話を聴く機会が持てました。去る10月19日の東京公演では、私たちが撮影した映像もまじえ福島の現状を知らせ、福島の「声」を伝えることに努めました。当日は、東京近県だけではなく、名古屋や関西地方からも参加者があり、また公演の模様は、インターネットを通じて全国各地の支援組織にも配信されました。福島との距離が縮まった、福島で起きていることを他人事ではなく自分の事として引き受ける機会を持てた、との声をいただき、福島の皆さんに向けたメッセージもたくさん預かっております。
 来る11月23日の郡山公演では、こうしたメッセージもご紹介させていただきながら、世界的な口笛奏者・柴田晶子さんとピアニストの松田光弘さん、福島県出身で仮設住宅訪問活動をずっと続けてこられたバイオリニストの山本智美さんの演奏などを聴いていただき、憩いの時をもっていただけたらと思っております。
 私たちの活動は、国外を含め、福島と他地域の人たちの心と心を結び、新たなネットワークを広げていくことをひとつの目的としています。そのためにも、「心のふるさと」や「思いのひとしずく」というものを大切にし、その源流が「ふくしま」にこそある、と訴えつづけてまいりました。<痛み>を知る多くのひとの「心の再生」を通し、ほんとうの復興が果たされていくことを、私たちは願ってやみません。
 この活動は、頑張っている福島のみなさんに励まされ、力を頂いてきたことへの、ささやかな恩返しでもあります。当日は、打ちとけた、アット・ホームな会にしたいと思っておりますので、どうかお気軽にお越しいただければと思います。
 みなさまのご来場を、心よりお待ち申し上げております。

                            ふくしま再生プロジェクトの会代表 田母神 顯二郎


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ただ今、郡山公演のチラシの配布をしています。
ご希望の方は、ご連絡いただければお送りしますので、遠慮なくお話しかけくださいませ。
その中で、「この樹木の写真は、どこですか。行ってみたい」という声をいただきました。
番外編として、少しご紹介いたします。

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南会津 大松川不動尊 樹齢350年の桂の木です。
地元では、愛着をこめて「お不動さま」と呼んでいます。
今年、この地を訪れた時に撮影しました。

根元より湧き出す清冽な清水は、不思議な潤いの空間を作り出していました。
悠久の昔から清水は滝となり、小川となり大地に恵みを与えてきました。
生命力あふれる樹木です。

ここからの一滴のしずくが、大地に恵みを与えて、豊かな福島を育んできのだと思います。
ここには、時間も物理的距離も越えて、私たちの源流の一滴のしずくがあるのかもしれません。

みなさまのご参加、心待ちにしております。

【ご案内】11/23(日)郡山開催!「ふくしま、ひとしずくの物語」

11月23日(日) 福島県郡山市にて、「ふくしま、ひとしずくの物語」を開催します。

この会は、福島と東北の役に立ちたいという思いをもった人と福島の人たちの
心と心をつなげる憩いの催しです。
当日の主な内容は、バイオリニスト山本智美さん、口笛奏者柴田晶子さん、
ピアニスト松田光弘さんの音楽コンサートと「ふくしまへおくる言葉」や詩の
朗読です。

アットホームな雰囲気の中で、「心のふるさと」としての東北を感じるひと時
になればと思います。

「ふくしま、ひとしずくの物語」は、10月にも東京で開催し、「ふくしまのために
何かしたい」という気持ちで集まっていただいた皆様の「ふくしまへの想い」も
お届けします。

当日は、参加無料でございますので、みなさまお誘い合わせの上、いらして
くださいませ。
(お席の用意がございますので、なるべく事前に申込みを下さいませ)

*****

<概要>

 日 時: 11月23日(日) 開場 13時30分  開演 14時  (17時終演予定)
                  
 場 所: 市民交流プラザ 大会議室
       ビックアイ7階(郡山駅前)  郡山市駅前二丁目11-1
       
 演 目: 口笛、バイオリン、ピアノの演奏、朗読
       東京から福島へのメッセージ紹介
       ふくしまをめぐる話など

 出演者: バイオリニスト 山本智美さん (福島県出身、埼玉県で「森の音楽アトリエ」開設)
       口笛奏者    柴田晶子さん (国際口笛コンクール優勝)
       ピアニスト    松田光弘さん (Real Rockでメジャーデビュー)

 参加無料 どなたでもご参加いただけます!

 申込先: skyasu39@ybb.ne.jp 、090-8782-2774 (鈴木)
      ※お申込みご希望の方は上記のメールアドレス、電話番号へ
      「氏名」と参加人数をお知らせください。

 ※ 平成26年度公益信託うつくしま基金助成事業

 皆様のご参加を心からお待ちしています。

 ***

 主  催 : ふくしま再生プロジェクトの会     
 メンバー : 代表 田母神顯二郎
         米山拓矢、森井一徳、岡村豊彦、宮前鉄也、鈴木康代

 問い合せ : ふくしま再生プロジェクトの会 鈴木
 (申込み)   skyasu39@ybb.ne.jp
          090-8782-2774

<会場地図>


2014)郡山公演5

【開催報告】10/19「ふくしま、ひとしずくの物語」-再生へ祈りを込めて-

10月19日(日)、秋晴れに恵まれた東京、豪徳寺。当会にとっては第2回の東京公演。
今年は、編集工学研究所、松岡正剛校長のご協力のもと「ゴートクジISIS館 本楼」で、
「ふくしま、ひとしずくの物語 -再生へ祈りを込めて」を開催しました。

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「ゴートクジISIS」には、6万冊にわたる蔵書があり、「本楼」は、高さ4メートルの書棚に2万冊の書籍を集めたスペース。本棚には福島の写真パネル、中央におかれたブビンガのテーブルには、3.11に関連する本やメンバー推薦の本が並びます。

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「イノリとミノリ」というテーマで、花のしつらえを担ってくださったのは斎藤智子さん。

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「ゴートクジISIS館」の扉を開くと、本の茶室空間「井寸房」があります。タイトルにもなった
松岡校長の「滴」の記事が来場者を出迎えます。

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開演前、松岡校長から、言葉にしてこなかったものを伝えるという問いがある、という言葉をいただきます。


◆13:30 受付開始

「3.11を考えたい、何が出来るか一緒に考える時間をとりたい」と、当日は、朝から
開演直前までメール、電話での申し込みが入りました。

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受付には、今日のお手伝いのスタッフ。ふくしまの案内とプログラムを手渡していきます。


◆14:00 「ふくしま、ひとしずくの物語」開演

【オープニング映像 「フクシマからふくしまへ」】

ふくしま再生プロジェクトの1年の活動記録からスタート。津波被災地、旧警戒区域、仮設住宅訪問、浪江町、大熊町、富岡町の仮設住宅でのチャリティコンサートの写真映像で、プロジェクトの1年の歩みを振り返ります。この映像にある、富岡町の方の「富岡に帰りたいです。家に住みたいです」というメッセージ。この切実なしずくをどう受け止めていくか、プロジェクトの問いです。

【開会の挨拶とふくしまの今】

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鈴木より、今まだ町や人々の分断が続き、避難生活を余儀なくされる12万人がいる福島の現状を伝えます。「フクシマ」や「3.11」と記号化されることでこぼれ落ちる福島の思い、避難している人は、かつての故郷が彼方の向こうになってしまった切実なしずくについて話しました。



【代表 田母神顯二郎あいさつ】

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代表 田母神顯二郎からの挨拶。福島は、切実で、深刻な「しずく」に満ち溢れている。悲しみの滴、怒りの滴、諦めや絶望の滴・・・、こうした言葉にならないしずくを受け止め、少しでもよい方向へ流れを変えたいと走り続けてきたメンバーの思いを話す。そして源流というもう一つの大事なしずくにたどり着き、今日はそれを届けていきたいと、語った。


【松岡校長メッセージ】

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私たちの中には、平時と有事が入れ子状態になっている。福島にもたらされたのは、未曽有のものだが、この有事は一人一人の内にあるもの。これが、突然一緒にやってくると解決不能になってしまう。それが福島に起きてしまった。

一滴のしずくは、どこかに必要なものとなる。
日本には、たくさんの小さなものが集まって、全体を組み立てているものがある。
「一滴のしずくが岩をも穿つ」、古今東西で続いている、大事な見方で、素晴らしいもの。
このプロジェクトは、「しずく」をいろんなものにしていって欲しい。と語りかけてくれた。


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松岡校長の言葉のしずくに、本楼は包まれていきます。

【 ふくしまへおくる言葉 インタースコア】

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司会の森井一徳から、「ふくしま」を我々は彼方と考えていない。自分たちの中にも、忘れてしまったこと、失ってしまったものがあり、誰もが「福島」を持っていると思う。喪失と再生は繋がっているもので、ふくしまを編集のきっかけにして、私たちも再編集へ向かっていける、と活動を通して感じたことが語られた。
また、「ふくしまへおくる言葉」について説明。今日のひとしずくの物語を体験することで、よりリアルに、より微細に、この場で出会ったふくしまと関係性を見つけて、ここから福島へおくる言葉をつむぎたい。東京と福島を結ぶ方法を説明した。

◆14:40  第一部 「ふくしまに歌う」

【口笛とピアノの協奏】

今年7月、浪江町仮設住宅チャリティコンサートで演奏したくださった口笛奏者 柴田晶子さん、ピアニスト 松田光弘さんをゲストに招き、異郷へ誘う口笛の演奏を披露。本楼の空間に風が吹きます。

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国際口笛コンクールに2回優勝。プロの口笛奏者として日本でも数少ない存在の柴田さん。能舞台、寺院、森の中など、様々なステージにも立ち演奏活動を続けています。この日は、本楼がステージ。震災関連や福島に関する本に囲まれて、遠く福島を思い演奏。柴田さん自身も、震災後、福島県郡山市に住んでいます。福島に住んで大丈夫だろうか、自分で情報を集めて、大丈夫と思って福島に来たそうです。

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ピアニストの松田さんは、その場の思いを指先にのせ、繊細な音色を奏でます。再現する音楽ではなく、人の感情を掬い取ることができる方です。この日は、柴田さんのために作曲した「ココロノシズク」「つむぎ風」「水中花」も演奏。福島の哀切を引き受けて演奏した柴田さんと松田さんの思いは、月灯りの幻想的な空間の本楼に響き渡り、心に染み入るものでした。

【『智恵子抄』と『万葉集』の朗読】

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劇団百景社所属の俳優 鬼頭愛さんによる『智恵子抄』より「あどけない話」「樹下の二人」「山」の朗読。抑揚がありながら、行間を託す声に聴き惚れながら、遠く安達太良山、磐梯山を忍びます。

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解説を担うのは米山拓矢です。二本松は、高村智恵子のふるさと。高村智恵子は、詩人で彫刻家の高村光太郎の奥さんで、『智恵子抄』の智恵子その人です。ふくしまの名峰・安達太良山は、かつては濁音を入れずに「アタタラヤマ」と呼ばれた。頂上がぽちっと盛り上がっていることから、乳首山とも呼ばれる。アタタはアイヌ語で「乳」という意味。 まさに「母なる山」といえると語られた。

さらに、山について、松岡校長の『花鳥風月の科学』の「第1章 山」の中から一部を紹介。

  |・稲作水田文化がさかえる前は、山はまさに日本の原郷だったのです。
  |・日本にも古くから「山中他界」という観念がありました。
  | 人々は死ぬと魂や山の彼方に飛んでいき、そこで往生をとげるという考え方です。
  |・山はさまざまなイメージの母型なのです。
  |(松岡正剛『花鳥風月の科学』「第一章 山」)

山とは何か、ここにどんな意味があるのか、考える時間にもなっていった。


◆15:40 第二部 「ふくしまの姿見」

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8月に2日間で550キロの福島を撮影した青森出身の岡村豊彦から、「青森は東北と言っても震災の被害が少なかった。それが宮城福島の人たちへの申し訳なさがあり、ずっともやもやしていた。実際に福島を見てみよう」と、撮影のきっかけが語られた。

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「福島の旧警戒区域を訪れ、3年経って日々復興と言われることもなくなり、福島は落ち着いているのかと思っていたら、津波の後もそのままで、誰も住んでいない。一方、2日目の福島撮影は、奥会津の水の清らかさ、生命力を感じるものだった」と語った。

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映像に見入り、福島の今の現状に耳を傾ける参加された方々。


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鈴木からは、今年5月、自宅も除染し、その除染ででた行き場のない土が今も庭に埋まっている事、それは、私たちにとって、汚染土ではなく、先祖から受け継いだ生成する力のある土であること。敗者の歴史、災厄を乗り越え生き抜いてきた先祖たちの残したものを受け継いでいく。奥会津の水、山、木々は、震災後言葉を失った私の対話の相手になっていて、そこには先達の面影があったことを話す。

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福島の思いのしずくを受け止める真剣なまなざし。



◆16:40 第三部 「ふくしまへの返し歌」


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第一部、第二部を受けて、参加された皆様から寄せられた「ふくしまへおくる言葉」をメンバーから紹介。

   ● 子どもの頃の10年間を東北で過ごした。
     だから私のしずくの何分の1かは、東北でできている。
     必ず身体の中にふくしまのしずくを持っている。
     その滴りの音に耳を澄ますこと。

     東京の小さな1滴を集めて
     ふくしまの哀しみの大地をわずかでも
     うるおし、新たな芽ぶきにつながれば

   ● 原発の被災地「フクシマ」というステレオタイプで見方を固めてしまわ
     ないよう、やわらかく、ふくしまを応援していきたいです。

   ● 除染のための黒いビニールに包まれた「行き場のない土」は、いま場を
     奪われた土は、ふくしまで失った何か、私たちがとっくに喪ってしまって
     (うばわれて)いた何かのことを問うているようにも思えてきました。

   ● 「ふくしま」を語ることを恐れてはいけない、忘れてはいけない!
     時も場所も記憶も「日本」も見つづけ、共に往還しつづけることなのですね。

   ● 海やまのあいだにいるわれわれは、ひとしくジプシーなのですね
      土を愛し、僕も、誰にでもできる口笛を吹こう
      下手クソでもいいから口笛を吹こう
      風をメロディーにかえることは、木々や水たちに習うのがいい。
      それをふくしまが教えてくれている。
      われわれは忘れない。
      3.11を忘れないのではない。
      3.11をおもいだすことを忘れない。

全てのメッセージが、心打たれるものでした。ありがとうございました。

【 再生へ祈りを込めたメッセージ】

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代表 田母神顯二郎から再生への祈りが語られた。「我々は一滴のしずくである。編集は一滴のしずくから始める。一滴のしずくのなかに、全てのものがある」と松岡校長の言葉を紹介。全ての歴史、全ての物語、発見すべきすべての関係性が、一滴のしずくにあるといえる。この1年、プロジェクトメンバーと東北、福島を語り合い、ふるさとや原郷を探す旅を続けた。これも私たちにとっての一滴のしずくである。その中で、喪失と再生は繋がっているのではないか、私たちが見てこなかったものに、失われつつある人間の原郷があるのではないかと考えた。
ベルクソンの言葉から、
「記憶は、物理的な空間を持たない、記憶には経験したことはもちろん、経験しないないことも含め、すべてのことが入っている。そうしたすべてのことは、記憶の中で、同時に隔てなく共存している。」
物理的な距離、時間の経過を分けることをせず、同時にモノゴトを見ると分け隔てない世界に通じることが出来る。喪失と負のしずくに満ちている福島の再生のためには、理屈ではなくいろんなことをやる必要があるが、この一滴を大切にしていきたい。と、切実を引き受けた思いが語られた。


【松岡校長からメッセージ】
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自分の中の内風景を一新する時がある。内なる3月11日を誰でも持っている。父親が亡くなり、いろんな本を読んでも、書いていても間に合わない、その時に行ったのが奥会津。そこは、時の流れが、山、水、とともにあり、自分の中の最も高速なものを走らせないと滔々たるものに対応できない。滔々とするからゆっくりすればいいのではなく、一か月に渡り、緩やかな流れの中で、高層意識を持つか、ということだった。
奥会津を選んだのは、陸奥がアウトオブスペースだったからです。日本の古代の国家は、大和朝廷で、大和という境界を作る。白河の関から北を陸奥となる。なぜ福島は、日本を分断した地にいたのか、そういう場所にいたのか。

私たちは、百年一滴の境界線を、沢山持つが忘れている。京都には境界のタブーがあった。潜んでいた境界を越えなければならないとも思い、奥会津に向かわせた。それが最も尊いものに向かっていった。

創は、絆創膏の創である。記憶を刀で潰していく、これが創であって、クリエイティブである。
今は、百年一滴が見えている。自分の中の百年一滴、日本の中の百年一滴、普段見えなかったものを見ていく。と語りかけてくれた。


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松岡校長から「うつくしい一刻だった」と言葉をいただきました。

参加されたみなさま、出演くださったみなさま、編工研のみなさま、
思いを寄せてくださったみなさま、本当にありがとうございました。


本楼は、切なく香ばしい泣きたくなるほど美しい空間になりました。

みなさまに感謝いたします。ありがとうございました。


レポート 鈴木康代

【映像報告】「フクシマからふくしまへ」~1年の歩み~

◆ 10月19日(日)、東京 豪徳寺で開催された
   「ふくしま、ひとしずくの物語」のオープニング映像「フクシマからふくしまへ」です。 
  津波の後、旧警戒区域、仮設訪問、チャリティコンサートの様子がわかります。



【ご案内】10/19(日)「ふくしま、ひとしずくの物語」東京、豪徳寺にて開催!

10月19日(日)東京、豪徳寺にて、ふくしまのイベントを開催します!
昨年は、宮沢賢治から東北、福島の再生物語を開催しましたが、
今年は、口笛とピアノの演奏と共に「智恵子抄」の朗読、ふくしまの
原郷の映像とふくしま語りが、ゆっくりと交差する時間をお届けします。

ぜひ、多くの方にいらしていただきたいと思っています。

*****

「フクシマ」から「ふくしま」へ。

 震災から3年半。福島が記号化されて削ぎ落とされるもの、復興
 が数値化されてこぼれ落ちるもの、これらの断片を見続け、ふく
 しまを再編集することで、喪失から再生への方法を考え続けてい
 ます。

 タイトルは
  「ふくしま、ひとしずくの物語 -再生へ祈りを込めてー」
 
 松岡正剛の校長校話『方法の瀬を渡る』のなかに出てくる、
 「われわれは、一滴のしずく。編集は一滴のしずくから始まる」
 という一文をふまえて名づけております。

 ―陸奥の真野の草原遠けども面影にして見ゆといふものを―

 「陸奥の真野の…」は万葉集にある和歌です。真野は現在の福島県
 南相馬市のあたりです。歴史を振り返ると、驚くほど“豊かな東北”
 の姿が浮かび上がってきます。それは、ほんとうの豊かさを考える
 ことにもつながっていくことと思います。当日はそういったお話し
 も共有できればと思います。

 <概要>

 日 時: 10月19日(日) 14時より(17時終演予定)

 場 所: 豪徳寺・本楼                         
 演 目: 演奏、朗読、映像、ふくしまをめぐる話など

 出演者: 世界的な口笛奏者 柴田晶子さん
       ピアニスト    松田光弘さん
       朗読 劇団百景社 鬼頭愛さん

 会 費: 2,000円(税込) 当日ご持参願います。

 申込先: skyasu39@ybb.ne.jp
      ※お申込みご希望の方は上記のメールアドレスへ
      「氏名」と参加人数をお知らせください。

      イシス編集学校 イベントページ
      http://es.isis.ne.jp/fukushima.html
 
 当日は、口笛やピアノの音、朗読する言葉、福島の映像、福島の
 語りを交差させて、遠く離れたふくしまの面影を感じつつ、3.11
 で何が変わり、変わらないのか、ここも一緒に考えていきたいと
 思います。

 皆様のご参加を心からお待ちしています。

 ***

 主  催 : ふくしま再生プロジェクトの会     
 
 メンバー : 代表 田母神顯二郎
           米山拓矢、森井一徳、岡村豊彦、宮前鉄也、鈴木康代

 協  力 : イシス編集学校

 問い合せ : ふくしま再生プロジェクトの会 鈴木
 (申込み)   skyasu39@ybb.ne.jp
          090-8782-2774

Fukushima最終版



プロフィール

事務局 

Author:事務局 
代表 田母神顯二郎
(明治大学文学部教授)

活動内容 (2013年~)
・「仮設住宅訪問活動(チャリティコンサート開催)」(富岡町、大熊町、浪江町など)
・「福島考え巡る1日企画実施(震災語り部と被災地ツアー)」
・「東京と福島を繋ぐ復興イベント開催」(明治大学、豪徳寺開催)
・「福島新発見(福島の知宝の掘り起し)」など

メンバー 8名
事務局 鈴木
所在地 福島県県郡山市

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